ヒラヤマ登頂記

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page 1/3 ヒラヤマを目指す

ヒマラヤではない。ヒラヤマである。

「平山」という名前の山を、千葉県に見つけた。「平山」という地名は全国にいくつかあるが、その名がついた山は意外なことにそうそうない。房総半島の中ほどなので、東京からは少し距離があるようだが、せっかく見つけたヒマラヤならぬヒラヤマ。ぜひ登ってみたい。

調べた限りでは、平山は山といっても標高130mぐらいしかなく、山としての記述は地図以外にはほとんど見当たらなかった。たぶん、地元の人すらほとんど登ったりしないんだろう。なんの資料もないのが、インドア派のぼくには少し不安だが、なに130mぐらいならなんとでもなる。見切り発車で行ってきた。

ヒラヤマを目指す

今回の道連れは、2名。「ヒマラヤとヒラヤマが似ている」なんてネタ、正直に言ったら来てくれない気がしたので、企画の詳細も行き先も秘密ということで、参加者を募った。告知文は、次の通り。

「どこでなにするかは秘密ツアー」
日時  2009年6月20日土曜日朝8時15分
集合  東京駅銀の鈴に集合
内容  ヒマラヤ登山に命がけで挑みます。
服装  死にたくなければ、ハードに登山の格好をしてください。

そして、当日の朝。

「おはようございまーす」

やっぱりネタだということがバレバレで、二人とも軽装だった。メガネの方なんか、手ブラだし。若い方は 「なにいってんすか。このために靴買ったんですよ」というが、よくみると登山靴じゃなくて単なるスニーカーだし。

早速出発。まずは京葉線に乗り込む。ひきつづき、二人には行き先もネタも秘密とした。途中で当てたら、なんかあげます。

「京葉線といえばディズニーランドですね」
「いや、そんな近場じゃあないでしょう」
「どこまで連れて行かれるんですかねぇ」
あっさり終点、蘇我

そこから内房線に乗り換え、木更津まで。さらに久留里(くるり)線というカワイイ名前の電車に乗る。

天気も景色もよく、だんだん旅っぽいムードに。
「久留里線って、名前じたい初めて聞きました」

東京駅から2時間半かかって、やっと目的地に到着する。ここまで、ネタがバレることはなかった。というか、単にごく普通の三人旅行をしている気分。本来の目的を忘れそうだ。

無人駅に降り立ち、
平山に到着。
ここでネタバレかと思ったが、そのそぶりはみえず。

すでに昼前になっていたので、駅前にあった「志保沢」という焼きそば屋さんで腹ごしらえする。
この店は大盛りがウリらしく、ふと今日のテーマを思い出した一人が「あ、ひょっとして焼きそばの山を制覇、みたいなネタじゃないでしょうね」といった。「まさかそんなことのためにここまで連れてこないよ」と一笑に付したが、そろそろネタに気が付いてくれないと、こっちから言い出しにくい。

美味しかったので大盛りでもサクサク食べられた
date:2009.06.20


Text by 東京庚申堂